よくある鼻の症状(1)

Symptoms of the nose

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くしゃみ、鼻水、鼻づまり

くしゃみ、鼻水、鼻づまりは、鼻の病気で最もよくある症状です。くしゃみは、特に鼻の病気がなくても機械的刺激(例えば、こよりで鼻をさわる)により起こりますが、アレルギー性鼻炎血管運動性鼻炎、風邪による急性鼻炎の時は頻繁に発生します。

鼻水のことを、耳鼻咽喉科では鼻漏と言います。鼻漏の性質は、原因となる病気によって異なります。

鼻漏の原因となる主な病気

アレルギー性鼻炎の方でも、風邪気味な時には鼻漏が粘液性や膿性となります。血性鼻漏は、鼻のかみ過ぎが原因のことがほとんどですが、血性鼻漏が持続する場合は腫瘍性の病気の可能性もあるため、耳鼻咽喉科を受診してください。

鼻づまりのことを、鼻閉とも言います。鼻閉は、上にあげた鼻の病気いずれにおいても起こります。

その他に、薬剤性鼻炎(市販の点鼻薬の使い過ぎによる)、鼻中隔わん曲症鼻茸(鼻ポリープ)、アデノイド肥大上咽頭がんの時にも鼻閉が起こります。

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鼻の乾燥感

鼻の乾燥感も意外と多い症状です。慢性鼻炎の場合、もしくは上咽頭炎が原因となっている可能性があります。

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鼻が痛い、頬が痛い

鼻の入口付近が痛い場合は、鼻前庭炎の可能性があります。頬、鼻の付け根や目の周り、鼻の奥などが痛い場合は、副鼻腔炎上咽頭炎、三叉神経痛の可能性があります。副鼻腔炎、上咽頭炎では後頭部痛や首のこりが起こることがあり、副鼻腔炎では下を向くと痛みが増すことがあります。

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鼻がかゆい

アレルギー性鼻炎鼻前庭炎の可能性があります。

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鼻がにおう

膿性鼻漏を生じる病気(副鼻腔炎急性鼻炎の後記、慢性鼻炎)では、鼻の中でいやなにおいがすることがあります。鼻前庭炎上咽頭炎でも鼻がにおうことがあります。

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嗅覚障害

嗅覚障害は、副鼻腔炎アレルギー性鼻炎急性鼻炎、慢性鼻炎、鼻茸などの病気が原因となります。また、非常に稀ではありますが、腫瘍性の病気(嗅神経芽細胞腫)のこともあります。

嗅覚障害には、
 
・鼻閉によるもの
 ・鼻閉は無いが、嗅覚を感じる細胞(嗅細胞)や神経(嗅神経)が障害されて起こるもの
があります。

鼻閉による嗅覚障害は、治療で鼻閉が改善されれば改善されます。嗅細胞・嗅神経の障害による嗅覚障害は、発症してから早めに治療を開始することが重要です。

風邪(急性鼻炎)による嗅覚障害の多くは鼻閉によるもので、風邪が治れば嗅覚は元に戻ります。しかし、中にはウイルスによって嗅細胞・嗅神経が障害される場合もあります。風邪が治ったのに嗅覚障害が残っている場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

嗅細胞・嗅神経に障害を認めた場合、鼻炎の薬のほかに、ステロイド剤点鼻や、内服薬(血行改善剤、ビタミンB12、ステロイド剤、漢方薬など)による治療を行います。

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なぜ、鼻の治療が必要なのか?

健康な人でも、鼻腔には少量の粘液があります。くしゃみが出ることや、鼻がつまることも時にはあるでしょう。鼻については、「どの程度の症状があれば、病的な状態なのか?」という点があいまいです。

鼻の治療を行う必要性があるかどうかの判断基準は、「日常生活に支障があるか?」、「鼻以外の他の病気(症状)を引き起こすおそれが無いか?」という点にあります。

鼻の症状が日常生活に支障をきたす例

  • ・鼻漏、鼻閉 → 不眠、集中力低下、頭重感、口呼吸による口の乾きなど
  • ・嗅覚障害 → 食品の新しい古いが分からない、自分の体臭が分からないなど
  • ・後鼻漏 → 痰がからんで気持ち悪い、寝苦しい、のどが痛い、口臭など

例えば、ぐっすり眠れず頭がすっきりしない、会話時に痰がからんで困るといった悩みがあり、その原因が鼻の不調にあるならば、耳鼻咽喉科で治療を行ったほうが良いでしょう。

鼻の不調によって、他の病気(症状)を引き起こす例

咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、誤嚥性肺炎は、後鼻漏により引き起こされることがあります。
特に、鼻をうまくかむことができない年齢の小児では、鼻汁の吸引を行うことが重要となります。

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