Symptoms of the throat and the neck
のどの炎症(咽頭炎、喉頭炎、上咽頭炎、扁桃炎、口内炎、伝染性単核球症など)が主な原因となります。
痛みが持続する場合は、のどに発生するがんが無いかどうかの検査が必要です。詳しくは、各々の病気の説明をご覧ください。
上記の「のどが痛い」の病気によって、のどの違和感も起こり得ます。
その他、鼻炎や副鼻腔炎、上咽頭炎による後鼻漏、扁桃肥大、唾液の分泌不足、逆流性食道炎、咳喘息、アトピー咳嗽、頚椎の異常、甲状腺疾患などで、のどの違和感が起こることがあります。
精神的なストレスでのどの違和感が生じることもあり、のどの検査をしても異常がみつからない場合を、咽喉頭異常感症といいます。咽喉頭異常感症には漢方薬が効果を示すことがあります。
口内炎(舌炎)の可能性が高いですが、舌にしこりを触れる場合は、舌がんの可能性もあります。
舌に外見上の異常が無い場合は、舌痛症と呼ばれます。これは更年期の女性に多く、亜鉛の不足や、歯科金属、自律神経の異常が原因として考えられています。舌痛症の治療としては、亜鉛製剤、歯科治療、場合によっては抗うつ剤の内服を行います。
舌の表面はデリケートなため、歯ブラシでこすると痛みや味覚障害の原因となることがあります。舌の表面の清掃は、濡れたガーゼなどで軽くふきとるか、水を口に含んで舌と上あごを軽くこすりつける程度にしたほうがよいでしょう。
口の乾きは、加齢、ストレス、精神的緊張、薬剤(降圧剤、睡眠導入剤など)の副作用、口呼吸、カフェインの作用(コーヒー、紅茶、お茶による)、喫煙、水分摂取不足、全身的疾患(糖尿病、シェーグレン症候群、甲状腺疾患など)といった様々な原因で起こり得ます。
口の乾きを防ぐためには、水分補給、可能ならば原因薬剤を中止すること、口の保湿剤(オーラルバランスなど)の使用、唾液腺マッサージ、舌の運動、食事にレモン汁など酸味のあるものを加えるなどの工夫が必要となります。また、薬物療法(粘液調整剤、漢方薬、鼻閉があればその治療薬など)を行うこともあります。
味覚障害の原因としては、口内炎(舌炎)、口の乾き、薬剤(降圧剤、睡眠導入剤など)の副作用、鉄の不足による貧血、消化器疾患などがありますが、よくみられるのは亜鉛の不足による味覚障害です。
亜鉛は細胞再生に重要な物質で、舌表面にある味覚を感じる細胞の働きにも関係しています。食品(牡蠣、レバー、抹茶、ごま、のり、チーズなど)からも摂取は可能ですが、薬剤の副作用などで体内に吸収される率が低くなると、亜鉛不足が起こります。
血液検査で血中の亜鉛量を測定し、亜鉛不足による味覚障害に対しては、亜鉛製剤の内服治療を行います。亜鉛製剤は、食品にくらべて亜鉛の含有量が多く、また吸収率も高いため、亜鉛不足による味覚障害によく用いられます。しかし、味覚障害が改善するまで3ヶ月程度はかかることが多く、気長に治療を続けることが必要となります。
その他、味覚障害の原因に応じて、消炎剤などの処方を行うこともあります。
喉頭炎、声帯ポリープ、喉頭がんの可能性があります。その他に、のどの炎症を起こす病気(上咽頭炎、逆流性食道炎など)、咳、痰、口の乾き、後鼻漏が原因となります。
年配の方では、声帯筋の萎縮や、呼吸機能の低下、脳疾患(脳梗塞など)により声の出にくさが起こることがあります。頻度は少ないながらも、甲状腺疾患、肺がん、食道がんにより声帯を動かす神経(反回神経といいます)が障害され、声が出にくくなることもあります。声帯筋の萎縮は、定年後などで人と喋ることが減った人によく見られます。声を出す、歌うなどして、声を出すことによって改善されることがあります。
呼吸器疾患(気管支炎、気管支喘息、肺炎など)が原因となる場合と、鼻やのどの病気(鼻炎、副鼻腔炎、上咽頭炎など)により鼻やのどから分泌された粘液がからむ場合とがあります。
喫煙する方、口が乾きやすい方では痰がからみやすい傾向にあります。
血痰を繰り返す時は、早めに受診してください。耳鼻咽喉科の範囲で異常がみられない場合は、患者さんと相談の上、呼吸器科に紹介状を作成いたします。
咳を大きく2つに分けると、乾いた咳、痰を伴った湿った咳になります。
乾いた咳の原因にあげた病気でも、痰を伴った湿った咳になることもあります。咳が長引く場合は、咳喘息、アトピー咳嗽、百日咳、マイコプラズマ肺炎、逆流性食道炎、薬剤の副作用(ACE阻害剤という降圧剤)、そして後鼻漏を起こす病気(鼻炎、副鼻腔炎、上咽頭炎など)が原因となっていることがあります。
耳鼻咽喉科の特徴は、鼻やのどの局所処置(清掃)やネブライザー(吸入)を行い、速やかな消炎を行う点です。内科(小児科)の特徴は、胸部レントゲン検査などで細かく呼吸器の診察を行い、また全身状態が悪い時の管理にも慣れている点です。
咳が長引く場合は、内科(小児科)、耳鼻咽喉科の両方に受診するのがベストです。当院では、耳鼻咽喉科の診察を行って、内科(小児科)への受診も必要と判断される場合は、内科(小児科)に紹介状を作成いたします。
小児で乾いた咳が出る時は、まず小児科への受診がよいでしょう。小児で湿った咳が出る時は、鼻がのどにおりて症状が起こっている可能性が高く、中耳炎の合併もよくみられるため、耳鼻咽喉科にも受診してください。
いびきや睡眠時無呼吸は、睡眠時に気道のどこかの部分で狭窄(狭い部分)が生じることで起こる場合が一般的です。
耳鼻咽喉科の範囲で言えば、鼻閉をきたす鼻の病気、アデノイド肥大、上咽頭がん、扁桃肥大が原因となります。また、体重増加に伴う頚部や舌の脂肪増加が原因のことも多く、その他、顎が小さい(小顎症)ことが原因となる場合もあります。
当院では、まず内視鏡で鼻、鼻の奥(上咽頭)、咽頭、喉頭に異常が無いかを確認します。睡眠時無呼吸の精密検査(PSG検査)については、広島市内で睡眠障害を専門に扱うクリニックがありますので、そちらに依頼して行っています。
治療は主に、
があります。
耳の周り、あごの下、首の腫れものの原因としては、以下のようなものがあります。
実際には、あごの下や首の腫れものの多くは、咽頭炎、扁桃炎、虫歯、歯肉炎などに伴う炎症性のものです。しかし、それらの原因が見当たらず、しかも2週間以上にわたって腫れが引かない場合は、他の原因が無いかの検査を行ったほうがよいでしょう。
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